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「金は天下の回り物だ!ただ、いつもこっちをよけて通るのが気に食わん」ツルゲーネフ『猟人日記』

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今日は何の日?

 6月14日は川端康成の誕生日です。googleのトップページも特別仕様になってます。



 川端康成といえば『伊豆の踊り子』や『雪国』が有名ですが真に驚嘆せざるべきは『眠れる美女』ですね。

 小説を20世紀以前と以降に分ける技法に自由間接話法と自由直接話法があります。自由間接話法は小説における文体の流儀“意識の流れ派”に用いられる手法です。歴史は古くまで遡れますが本格的に使われ始めたのはヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』からです。登場人物の思考を三人称、過去形を用いて報告の形で書きます。ここでは「〇〇は思った」や「〇〇は考えた」のような言葉を削ります。

ダロウェイ夫人は自分で花を買いにいくと言った。ルーシーは他の仕事で手一杯だから。ドアは蝶番を外すことになるだろう。ランペルメイヤーの人が来てくれることになっている。それに、とクラリッサ・ダロウェイは考えた。なんという朝でしょう――まるで浜辺で遊ぶ子供たちに訪れるような清々しい朝。
 ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』



 三人称の小説ですが作者の介入は「それに、とクラリッサ・ダロウェイは考えた」だけです。

“ダロウェイ夫人は自分で花を買いにいくと言った”に続く“ルーシーは他の仕事で手一杯だから”は、女中を気遣うダロウェイ夫人の意識です。

 自由直接話法は内的独白とも呼ばれ、こちらは自由間接話法が過去形の報告であるのに対し、人物が自分の頭で生まれた思考を直接語る方法です。ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』が有名ですね。『ユリシーズ』は実験的な文章技法を多分に盛り込み、20世紀で最も偉大な小説にも選出された本ですが、多くの名作と同じように名前は知ってても実際に読んだことある人は少ないです。難解というか波乱万丈の物語を期待すると酷く退屈なので途中で読むのをやめる場合が多いですね。

 自由直接話法と自由間接話法の見分けや使い分けは欧米語に比して日本語では難しいです。これは言語の性格によるものなので作家個人の技術云々では越えられない壁でもあります。そうはいっても中には日本語でも比較的綺麗な自由間接話法を用いて書かれた作品もあり、川端康成の『眠れる美女』はそのひとつです。

 久しぶりに読み返そうと思って探したんですが今朝方に起こった震度4で積読タワーが崩壊。ただいま捜索中です。そしてこの記事は「小説書いてみよう」のほうに載せたら良かったんじゃないかと思った。後で再編集して移そう。

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Comment

 

くくく、鯨さん!地震ダイジョブだった?
とり急ぎ、安否確認。記事コメあとで。
  • posted by つる 
  • URL 
  • 2008.06/14 15:07分 
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>つるさん
 hahaha
 地震大国日本で震度4は日常茶飯事ですよ。6強を観測した辺りでは流石に建物が倒壊するなどの被害が出てるようですね。
 現在は情報が錯綜してるようで局によって同じことでも微妙に食い違った伝え方をされてます。もっと落ち着いてきたら新たな被害が報告されるでしょう。
  • posted by 鯨 
  • URL 
  • 2008.06/14 16:06分 
  • [Edit]

 

ほんとだっ!
googleいつもと違いますねw
川端様のお誕生日なのですか。やれめでたい。
けど地震(ToT)
鯨さんは大丈夫そうで何よりです(´・ω・`)
  • posted by とっさん 
  • URL 
  • 2008.06/14 19:07分 
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>とっさんさん
 うちは大丈夫ですよ。頻繁に余震はきてますが。
 しかし1週間は気の抜けない状態が続くようです。これからが本当の地獄だ。
  • posted by 鯨 
  • URL 
  • 2008.06/14 20:06分 
  • [Edit]

 

うんうん。「小説を書こう」に移してぇ。
書いてて時々ブレそうになったら、見に行きたいので、是非お願いします。
  • posted by つる 
  • URL 
  • 2008.06/15 23:57分 
  • [Edit]

 

>つるさん
 ボチボチ移しときます。
  • posted by 鯨 
  • URL 
  • 2008.06/16 20:31分 
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