訃報を二つ

2008年06月07日 22:15

「なんて素敵にジャパネスク」 作家の氷室冴子さん死去
なんて素敵にジャパネスク」「海がきこえる」などで少女小説のブームを担った作家の氷室冴子(ひむろ・さえこ、本名碓井小恵子〈うすい・さえこ〉)さんが6日、肺がんで死去した。51歳だった。通夜は9日午後6時、葬儀は10日午前9時30分から東京都新宿区早稲田町77の龍善寺で。喪主は姉木根利恵子さん。


 まだライトノベルが“ジュヴナイル小説”や“ジュニア小説”と呼ばれていた黎明期にヒット作を送り出し、現在の礎を作った作家の一人です。ジブリの若手クリエーターが映像化した『海がきこえる』の原作者として知ってる方も多いのではないでしょうか。

海がきこえる

 宮崎駿の描く少年・少女は人間的に綺麗過ぎて、時に生きてる感じがしないのに対し、この作品では感情豊かで体温を感じる場面が所々ありました。人によってはヒロインの我がままっぷりにイラついたり、振り回されてばかりの男どもに情けなさを感じたりするそうですが、いずれも宮崎作品には覚えない種類の感情ですね。宮崎駿のワンマンでやってるジブリでは必ずしも歓迎されることではないんでしょうが(それをもってジブリらしくない、と言う人もいます)、同時に本作の魅力はそこにあります。

 ジブリという大きいようで小さい枠に囚われない作風が本作の見所です。

 それも原作あったればこそですが。

SF作家の野田昌宏さん死去
野田 昌宏さん(のだ・まさひろ=SF作家、本名野田宏一郎〈こういちろう〉)が6日、肺炎で死去、74歳。通夜は8日午後6時、葬儀は9日午後0時30分から東京都文京区関口3の16の15の東京カテドラル聖マリア大聖堂で。喪主は弟玲二郎さん。

 「銀河乞食軍団」シリーズなどのSF小説、ノンフィクションのほか、翻訳も手がけた。フジテレビに勤務し「ちびっこのど自慢」などの番組に携わり、番組制作会社・日本テレワークを設立し社長もつとめた。


 以前レビューを書いたハインラインの『銀河市民』も野田氏の邦訳です。この他には『スペース・オペラの書き方』も有名でしょうか。

スペース・オペラの書き方―宇宙SF冒険大活劇への試み (ハヤカワ文庫JA)

 それまで純文学の作家が文章読本なる本を出したことはありましたが、いわゆるエンターテインメントの書き方について語ったのは、自分が知る限り本書が先駆だったと思います。そういった意味で後進にも大きな影響を与えました。

 お二方とも謹んでご冥福をお祈りいたします。

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コメント

  1. ia. | URL | -

    え〜!氷室冴子さんが!
    昔『なんて素敵にジャパネスク』や『ざ・ちぇんじ!』読みましたよ〜。
    そうそう、"ジュニア小説"って呼ばれてたんですよ。『小説ジュニア』という雑誌があって。
    そうなんですか。残念です。

  2. 痛人害骨 | URL | -

    な、なぬー!?
    氷室さんは知ってましたが野田さんが!?
    うわあ・・・また一人開拓者が天に帰ったか…

    「スペースオペラの〜」は昔自分にとって参考書でありましたさ。ぬむう。

  3. | URL | Xysd5fB2

    >ia.さん
     朝刊見たら載っててビックリしました。
     まるでジュニア小説時代を知ってるような口ぶりで書きましたが、wikipediaで調べたら『なんて素敵にジャパネスク』も『ざ・ちぇんじ!』も自分が生まれる前でした。
     (´ー`)……(遠い目)

    >痛人害骨さん
     重なるときは重なるものですね。
     どんどん知ってる人が少なくなっていく。

  4. 七花 | URL | -

    氷室冴子さん……。
    そうでしたか。ショックです。
    まだお若いのに残念ですね。
    小中学生だった頃に、新刊がでるたびに本屋に買いに走ってました。ダントツで面白かったです。
    今、主婦の掲示板も見てきました。ショックを受けてる私世代の方が多いみたいですよ。

  5. | URL | Xysd5fB2

    >七花さん
     短命でも多くの人の心に残る生き方でしたね。
     人間かくありたいものです。

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