2009年02月28日 20:11
トリックミステリの場合、作品の可否はトリックのできに左右されると言ってもいいくらい重要なんですが、それと同じくらい大事なのは再現が可能であってはならないということです。
実際の殺人に転用可能なトリックですと悪用されてしまう恐れがあるからなんです。
現実では無理だけど紙の上で読ませられると本当にできちゃいそうなギリギリのライン。そこがリアル系トリックミステリでは最も理想的な設定です。
日本ミステリ界の大御所、夏樹静子は『夏樹静子のゴールデン12(ダズン)』の中で「いいなと思ったトリックは沢山あったけど、実現可能なのは怖くて使えなかった」と語っています。
垣根良介は「僕の作品でビルを狙撃するシーンあるんだけど、あれ実際の現場に行くと他の建物が邪魔で狙えないんだよね」と、宮部みゆきとの対談で残しています。それに対して宮部も「私も『名もなき毒』で使ったトリック書く前に自分でやってみたんですけど、○○が○×して上手く行きませんでした」と笑いながら返してます。
そこで成功してたら引っ込めて別なトリックを考えてた可能性ありますね。
反対に実用可能なトリックの代表例は西村京太郎。俺が知る範囲では過去に2件ほど西村京太郎の時刻表トリックでアリバイ工作しようとして捕まった事件あります。……十津川警部?
今回の話ですがドラマ版『Q.E.D. 証明終了』の「銀の瞳」という回に出て来る、静電気でペースメーカーを狂わせる方法が実際には再現不可能であり、ペースメーカーの静電気に対する安全性に無用の不安をもたらす物だと指摘されたそうです。
紙の上で実現可能なら現実では再現不可能なほうがいいトリックミステリの性格と、心臓ペースメーカーという人間の命にダイレクトに関わってくる機器の信頼性への配慮。両者のバランスが難しい問題ですね。番組の最後に「実際のペースメーカーは静電気放電への安全性、耐久性が高く、このようなことはありません」とテロップ入れるなり気配りが欲しかったところ。
Nightwish - Amaranth





これが筋少なんだよ!



















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